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Nods to Mods インタビュー:Revolution!

  • 2022 Aug 18
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  • 作成者:Joshua Boyle

『DOOM』を新たな角度から掘り下げる、Nods to Modsへようこそ。コミュニティクリエイターたちとともに、その制作過程を詳しく見ていきましょう! 今回はMOD制作者のThomas van der Veldenが初登場! Thomasはコンパクトなステージデザインと見事な建築を備えたキャンペーンサイズのMegawad、「Revolution!」で2001年にコミュニティの脚光を浴びました。

「何年も前の『Revolution!』が未だに注目されるのは素晴らしいことです」とVan der Veldenは語ります。このMODは2001年にDoomworldのトップ10 WADアワードでCacowardを受賞しました。そしてなんと、多作な『DOOM』MOD制作者であるJames Paddockが、リリースから15年後(!)に公式MIDIサウンドトラックの刷新を行いました。

「趣味のプロジェクトがこれだけの称賛を受けるとは思ってもいなくて、とても感謝しています。こうしてid Softwareに認めてもらえたことは最高のご褒美です!」とVan der Veldenは語ります。「Revolution!」は再リリースされた『DOOM』と『DOOM II』用のアドオンで、32ステージから成るキャンペーンサイズの体験が無料でダウンロード可能です。

SC Revolution 01 in-body

Slayers Club:「Revolution!」を作ろうと思った主なきっかけは何ですか? 32ステージすべてをMegawad化する計画は常にあったのでしょうか?

THOMAS VAN DER VELDEN:一番のインスピレーションは『DOOM (1993)』です。1994年に初めてプレイした時から夢中になり、その素晴らしさは今も変わりません。ゲームエンジン、グラフィック、ステージデザインが当時の他のどんなゲームも上回っていました。あれほど没入感のあるゲームは今も他に知りません。プレイすると必ず、家に帰って来たような感覚になります。

それから何年も経って、私はエディターの入ったフロッピーディスクを手に入れました。そして何時間も試行錯誤した結果(説明書もインターネットもなかったのです)、兄弟でマップ作成を開始しました。マップを数十種類作ると、今度はフルサイズのマップセットを作りたくなりました。「Revolution!」はクラシック版『DOOM』へのオマージュとして1999年から2001年にかけて制作したものです。その頃にはインターネットも一般に普及していて、『DOOM』MODが広まるには絶好のタイミングでした。

SC:MOD制作者の皆さんにはいつも、32ステージのフルサイズMegawadに対する考えを聞いています。フルゲーム相当のステージ数を作るのは自分へのチャレンジだったんでしょうか? あるいは語りたいストーリーのためにボリュームが必要だったんでしょうか?

TVDV:制作は芸術的な趣味でした。マップ作りをしていると創造的なマインドセットになり、アイデアが次々とあふれたんです。当時は人生の中で最も気楽な学生でした。私はゲームデザインの経験もなしに制作を行い、たくさんのオーディエンスがいるとも思っていませんでした。時には困難もありましたが、仕事のように感じたことはありません。

人は年を取るとより慎重になり、物事を分析しすぎるようになります。若さゆえの楽観的な面を失い、大好きなことをする時でさえ、やり方や他人の目を気にしてしまうのです。あのマップをプレイしていると、若い頃の自分から学んでいる気分になります。昔描いた絵に目を通して、「Revolution!」にインスパイアされた2001年から2002年のアートワークを見つけました。粗くて至らない部分もありますが、たった1人で混沌の神に挑むマリーンの物語がよく表現されていましたね。

SC Revolution sketches in-body

SC:コンパクトなステージデザインと見事な建築が好評を博していますが、そのインスピレーションはどこから得たんでしょうか? また各ステージのデザインにはどのようにアプローチしていますか?

TVDV:私のコンピューターは2001年当時から見ても古いものだったので、大きなマップを扱うとクラッシュしてしまったんです。各ステージに使用できるラインやセクターに限りがあったため、その1つ1つを大事に考えていました。コンパクトになったのはそのためです。オリジナル版『DOOM』と同様の技術的制約があったため、クラシックな感覚にも繋がりました。

一部のマップは実在の場所をモデルにしていて、限られたセクターで再現するには工夫が必要でした。このスタイルには独特の魅力があり、DOOM界隈では「Doomcute」として知られています。各マップにはユニークなアイデアや設定を盛り込んで差別化を図りましたが、マップのスタイルおよび各マップが前のマップの最終地点から始まることもあり、全体が繋がった感じも出すことができました。

SC:新しいテクスチャ、スプライト、フラットの使用について聞かせてください!

TVDV:「Revolution!」ではオリジナル版『DOOM II』のテクスチャを主に使用しています。新鮮味とストーリーテリングのため、カスタムグラフィックを作成した部分もあります。当時の私にはデジタルアートの経験がほとんどありませんでした。この時の経験がきっかけとなり、「Revolution!」以降はデジタルアートが私の大きな関心事になりました。その後のプロジェクトで特筆すべきものには、まったく新しいアートワークを用いた「Harmony」という『DOOM』MODあります。

SC Revolution 02 in-body

SC:「Revolution!」で使用されているMIDI音楽も好評を博しています。音楽の選択はどのように行いましたか?

TVDV:2016年にJames Paddockがプロジェクトを立ち上げ、「Revolution!」のフルMIDIサウンドトラックを作成してくれました。すべての作業を行ったのは、彼が集めた才能あるチームです。

自分の作品が誰かにインスピレーションを与えたということを光栄に思います。私からの回答として、このプロジェクトにインスパイアされたmap33をボーナスとして作成しました。

SC:32もの膨大なステージを作成するのにどのようなツールを用いたんですか?

TVDV:ずいぶん昔のことなので2001年当時のtxtファイルを確認してみました! マッピングにはDEU2とIDE、テクスチャのインポートにはNWT、スプライトのインポートにはDeuTex/DeuSFを使用していました。2021年にはUltimate Doom Builderでいくつかのマップに小さな変更も加えています。アップデートされたスクリーンはGIMPとInkscapeで作成し、XWEでインポートしました。

SC:この大きなMegawadの完成までにどれくらいの時間がかかりましたか?

TVDV:1999年から2001年に空いた時間を使って制作しました。何週間もかかったマップもあれば、最短のもの(map31)は数時間で完成しました。現在の基準で見れば短いマップばかりなので、「大きな」とは呼べないかもしれません。

SC Revolution 03 in-body

SC:『DOOM』コミュニティで一番好きなMOD制作者、あるいはMOD制作チームは? また、その中で一番のお気に入り作品は?

TVDV:正直に言うと最近のシーンには詳しくないんです。なのでここでは、私がインスパイアされたベテランたちの名前を挙げようと思います。「Aliens TC」を作ったJustin Fisherと、「Batman Doom」を作ったACE Team Softwareですね。

SC:他に謝意を述べたい相手は? 今が絶好の機会ですよ…

TVDV:Sci2.wadを作り、「Delaweare 」などの芸術的プロジェクトで『DOOM』を使っているSpace is Greenですね。彼の素晴らしいアートワークはwww.spaceisgreen.comで見ることができます。James Paddockは素晴らしい音楽を作り、2022年版「Revolution!」のリリースを手伝ってくれました。Metabolistは一番最初に「Revolution!」をレビューし、注目が集まるきっかけを作ってくれました。そして史上最高のゲーム『DOOM』を作ってくれたid Softwareにも感謝します! 私のアートワークが見られるウェブサイト、Rabotikもよろしくお願いします。

スピードランナーやデモシーンを含む『DOOM』コミュニティにも感謝しています。今でも時々、温かい称賛のメールを受け取ることがあります。最高のコミュニティですね!