新しいアドオンが登場:『Quake』の「Spiritworld」

投稿者: Joshua Boyle

The Spiritworld Add-on for our re-release of Quake is available now.

『Quake』の最新の無料アドオンで、別世界へと旅立つ準備を!『Quake』の4つ目のエピソードにインスパイアされた、独創的な「Spiritworld」の世界へ今すぐ踏み出しましょう。

SPIRITWORLD

A dark industrial room with guards stationed at every corner.

Quakeのゲーム内メニュー「アドオン」から「Spiritworld」をダウンロードしてお楽しみください。PC、Xbox One、PlayStation 4、Nintendo Switchに対応、またXbox Series X|SおよびPlayStation 5でも後方互換性があります。

コミュニティによるこのCopper mod満載のMOD制作についてもっと知りたい?それなら、こちらのNods to Modsの独占インタビューをぜひご覧ください。新しい当アドオンの舞台裏に迫ります。フィンランドからはるばるやって来た制作者のNewhouseとzigiを温かくお迎えください!

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SLAYERS CLUB:Spiritworldのリリースおめでとうございます!『Quake』のアドオン作成に参入していただけてとても嬉しいです。お二人はステージを制作されてどのぐらいになりますか?

NEWHOUSE:2015年の初めごろから『Quake』のマッピングに夢中になりましたが、積極的に制作を始めたのは2016年からなので、8年ぐらいですね。

ZIGI:Quakeは1996年からプレイしていますが、マッピングを始めたのは2019年でした。長い間、主にマルチプレイヤーで遊んでいましたが、コミュニティのコンテンツも時々プレイしていました。今では、自由時間をさまざまなマッピングプロジェクトに費やしているため、ゲームをする時間もないほどです。

Display of the modding interface.

SC:今年オリジナルがリリースされたばかりのアドオンをご紹介できて光栄です!最近の『Quake』のMOD制作についてお話しいただけますか?

ZIGI:最近の『Quake』のMOD制作を取り巻く環境は、なかなかよいのではないかと思っています。『Quake』のマップ制作Discordには新顔が多く見られますし(古株も多いですが)、定期的にマップ制作イベントも数多く開かれています!

またフィンランド(Newhouseと私の出身地)には、小規模ながらかなり活発な『Quake』のマップ制作コミュニティもあり、これまで2つのエピソードをリリース済みで、現在3作目を制作中です。

An open roofed room filled with lava.

SC:このプロジェクトでのチームは、どのぐらいの規模ですか?

ZIGI:コード、テクスチャ、モデリング、サウンド、音楽、試遊など、かなりの人数が関わっています。記憶が正しければ10人かな。後でちゃんと思い出してみます!

SC:このアドオンの完成までに費やした時間を教えてください。

ZIGI:このエピソード制作には10ヶ月ほどかかりました。さらに再リリースのため修正に2週間かかっています。

Display of the modding interface.

SC:主に何からインスピレーションを得ましたか?

ZIGI:主に[『Quake』の]4作目エピソード、「Elder World」から得ました。実は、2021年に「Elder World」をテーマにしたエピソードのプランを立て始めていましたが、実行には至りませんでした。そして2022年5月に「Elder World」をテーマとしたスピードマッピングのイベントを企画・開催した後、制作を開始する時期だと決意したのです。

Newhouseは自分以外で、オリジナルのゲームではエピソード4が一番好きという数少ない1人だと常に認識していました。そこで、彼にコラボレーションの話を持ちかけたのです。そして2023年、奇妙なレイアウトや嫌らしいトラップ満載のエピソードが出来上がったというわけです!かのスピードマッピング・イベントで作った我々のマップは、いずれも改良され「Spiritworld」で使われています。ちなみにこのエピソードの名前は映画『Predator 2』から取ったものです。

NEWHOUSE:私はずっとSandy Petersenが手がけた『DOOM II』でのレベルデザインが大好きでした。そして彼の『Quake』エピソード4での作品に最初からインスパイアされていました。スピードマッピングやゲームジャムへの私の参加作品は、その多くが不気味さや恐ろしさ、よりドリーミーなレイアウト感覚を学ぶものでした。Zigiに「Spiritworld」のマップ制作を手伝ってほしいと頼まれた時、私には「Spiritworld」のストーリーが何を意味するのかについて、多くのアイデアが頭にありました。結果として、緻密且つダークで倒錯したストーリーを提供することができました。[その]制作期間中、Zigiにトラップやその他要素についてのモデルを多く共有しました。

A dark hallway filled with tall chairs.

SC:レベルデザインはどのように取り組まれていますか?

ZIGI:レベルデザインは、通常マップの中間部分から始めるという取り組み方をしています。私のマップの多くには、プレイヤーが少なくとも一度は再訪する中心部のようなものがあります。こうしたメインの部屋からマップ構築を始めて、プレイヤーが戻ってくる度に新たなエンカウントがあるというデザインにするのが作りやすいのです。

NEWHOUSE:私のレベル制作プロセスは、基本的にパズルのピースのような数多くのアイデアがあり、その行き先を見つけるというようなものです[...]これはマッピングの過程で行っています。アイデアが大きな空白のキャンバスに浮かんでいるという感覚です。色を見つけると、その絵が息を吹き始めます。異なる感情が互いにどう結びつくかを、より「空想的な」ロジックの中で解き明かすことを自分は楽しんでいるのです。つまり、マップが現実的であることは意図していません。空想と『Quake』のマッピングとの出会いには、素晴らしいものがあります。

Display of the modding interface.

SC:このプロジェクトでCopper modを使用した理由は?構想を実現するために、変更を行ったのでしょうか?(編集追記:Copperの詳細についてはNods to Mods インタビューで制作者LunaranとScampieのインタビューをご覧ください。このシングルプレイ用MODはUnderdark Overbright アドオンでもフィーチャーされています)。

ZIGI:Copperは[『Quake』の「基本」]かつ微小でありながら優れた変更や修正を提供してくれるものです。5秒間リスポーンをロックアウトできることで、協力プレイが実に楽しくなります。マップ制作者にとってとても使いやすいですしね!

NEWHOUSE:真っ先にCopperを選びました。当時最もクリーンなMODと見られたし、必要なトリガーも多くエンカウント作成のためのコードも豊富。それでいて[『Quake』]の超基本です。Copperは、オプションも多すぎないため混乱させられることなく、いい意味でフォーカスが絞られていると思います。

SC:このアドオン制作のためにどのようなツールを使用しましたか?

NEWHOUSE:マップ制作にはTrenchbroomとericwツールを使用しました。マップからテクスチャWADを除去したりテクスチャを追加するのにTexMexを、新しいボスのスキン追加にはQME Quake Model Editorを使いました。コードの追加も一部行いましたが、新しいプログラムのコンパイルにはFTEQC Code Converterを使用しています。

A dark room surrounded by a river of lava.

SC:『Quake』コミュニティで気に入っているMOD制作者はいますか?特筆すべきマップやお薦めのMODがあれば教えてください。

NEWHOUSE:私は、主にSMEJ 1および2の起ち上げでフィンランドのマップ制作者たちとともに成長しましたが、Sandy Petersenのようなレベル制作を目指し、それを進化させることが常に自分のインスピレーションでした。それを除くと、数多くいる『Quake』の才能あるマップ制作者たちとのコラボレーションを楽しんできました。1人だけ名前を挙げることはできません。これらの期間に、影響を与えてくれた人たちが多すぎるからです。それ以外のエピソードでは「Dimension of the Past」が楽しかったです。

ZIGI:数年間にわたる『Quake』の数多いMODリリースから、1人だけとか1つのチームを選ぶのはとても難しいのですが、これまでで一番気に入っているのは「Travail - A Quake Journey」です。特にEpisode 2が好きです。

Display of the modding interface.

SC:他に感謝を伝えたい人はいますか?今が絶好の機会ですよ。

ZIGI:先ほど挙げましたが、エピソードで協力してくれた10人にまず感謝したいと思います。

使用したミュージックトラックを制作してくれたImmorpher、dumptruck、BouncyTEM。

コーディングでbmFbr、VuRkkaに、テクスチャでdanzに協力してもらいました。

Kebby、ptoing、Fairweather、sockは、ボスとRune of Spiritsのモデル、コード、スキンで協力してくれました。

追加テスターのalexUnder、Henry Ambrose、Mazu、riktoi、pqpにも感謝します。

『Quake』を制作したid Softwareと、特に『Elder World』を作ってくれたSandy Petersenにも感謝を伝えたいです。そしてCopper modを作ったLunaran、27年間にわたり素晴らしい作品を作ってくれた『Quake』コミュニティ、そして「Spiritworld」をプレイしてくれるあなたにも感謝の気持ちでいっぱいです。

NEWHOUSE:「Spiritworld」チームの全員に、それからSMEJ 1と2発足時のよき思い出をこめて、SMEJチームに感謝します。カオスになりがちな自分に我慢してくれたZigiには特に感謝しています。素晴らしいマッピングイベントをホストし、今後のプロジェクトを企画してくれた皆さんに感謝を伝えたいです。

A person wearing armor walking towards a chest in a darkly lit room.
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