Nods to Mods インタビュー:「Eviternity」の作者Dragonfly

投稿者: Joshua Boyle

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今週の「Nods to Mods」では、前回ご紹介したEviternityをさらに掘り下げていきます。このMODは『DOOM』25周年に合わせてリリースされた、32ステージ構成のMegawadです。この芸術的な6エピソード構成のMegawadのリリースを記念して、26歳のMOD制作者であるDragonflyことJoshua O'Sullivanにインタビューを行い、彼とその制作チームの成し遂げた偉業について聞きました。それではスレイヤーの皆さん、お楽しみください!

Slayers Club(以下SC):簡単な自己紹介と、Eviternity制作チームの紹介をお願いします。

Dragonfly(以下DF):Joshua O’Sullivanです。昼の顔はウェブデザイナーですが、夜の顔は『DOOM』マニアです。イギリス在住で、2005年春から『DOOM』関連のコンテンツを制作しています。

Eviternity制作チームの人数は結構いますね。チームメンバー以外にも何らかの形で協力してくれた人が何人もいます。チームの主なメンバーをご紹介します。

  • Joshua "Dragonfly" O'Sullivan
  • Ola "ukiro" Björling
  • James "Jimmy" Paddock
  • Seongbae "antares031" Park
  • Tristan "Eris Falling" Clark
  • James "an_mutt" Collins
  • Brett "Mechadon" Harrell
  • Paul "skillsaw" DeBruyne
  • Xaser
  • AtroNx
  • StormCatcher.77
  • Afterglow

他にも多くの人から、グラフィック、サウンド、音楽、テスト、インスピレーションなど、いろいろな面で助けてもらいました。スタッフリストの全文はEviternityに付属のテキストファイルを見てください。

Eviternity – Hinter den Kulissen 1

SC:このプロジェクトでは主に何からインスピレーションを得ましたか?

DF:最大のインスピレーションは、Ola "ukiro" Björlingが作ったOTEXテクスチャパックです!このWADは、ukiroがこんなメッセージを送ってきたことが全ての始まりです。「ねえ、このテクスチャパックを10年以上かけて作っていたんだけど、そろそろ完成しそうなんだ。先行アクセスで使ってみる気はあるかな?」

OTEXを手に入れて、使っているエディタに取り込んだら、あまりのリソースの量に驚きました。とりあえず、内容を確かめるために簡単なマップを作り始めました。それが後にEviternityのMAP01になったんです。マップを作っているうちに、すぐに気持ちはこう変わりました。「ひとつだけマップを作ろう」から「これでMegawadを作らなくては!」ってね。

インスピレーションを得たマップについては、たくさん挙げることができます。特に、傑作として名高いMegawad「Scythe II」(Erik Alm作)からは、マップの大きさ、考え抜かれたレイアウト、細部の作りこみ、段階的に上昇する難易度、5マップのエピソード構成などといった点で、大きな影響を受けました。本当に素晴らしいMegawadで、いつもこれからインスピレーションを得ていました。

Eviternity – Sprung-Pads

SC:『DOOM』を初めて知ったきっかけは何ですか?

DF:最初に『DOOM』を知ったのは90年代のことです。おぼろげな記憶ですが、まだ私が小さかったころ、父はよく友人を招いてLANデスマッチをプレイしていました。丸いテーブルに、4台のパソコンと古くて大きいブラウン管モニタを、向かい合うように並べていました。父と友人は色んなゲームで対戦していましたが、そのひとつが『DOOM』だったんです! 対戦では叫び声や笑い声が絶えませんでした。観戦するのは楽しかったです!

初めて自分自身が『DOOM』をプレイしたのは、2004年頃に『DOOM Collector's Edition』を買ったときのことです。IWADを全部クリアしました。まあ、難易度は「朝飯前」でしたね… そこで、もっとプレイできるステージを探したくなったんです。Doomworld’sの/idgamesを見つけたのは、2005年初頭だったと思います。そこには数えきれないほどのステージがありました。

SC:『DOOM』のMOD制作を始めたきっかけは何ですか?

DF:他の人が作ったステージをたくさんプレイした後、「自分でステージを作るのはどのくらい難しいのかな?」と思ったんです。私は昔からクリエイティブなタイプでした。ステージを自分で作れるゲームで、オリジナルのステージを作るのが好きだったんです。でも、たいていのゲームではかなり単純なものしか作れませんでした。DOOM Builderのことを知ったのは、プレイしたマップに付属していたテキストファイルを読んだのがきっかけです。DOOM Builderをダウンロードしてからというものの、ずっと病みつきですよ。

Eviternity – Ingame 1

SC:『DOOM Eternal』で一番楽しみなのは何ですか?

DF:ああ、それは難しい質問ですね! 一番楽しみに思っていることは2つあります。1つ目は、より緊迫感と洗練度を増した戦闘です。『DOOM (2016)』のゲームプレイをさらに難しくしたような? まさにそんな感じです! 『DOOM Eternal』はロンドンのQuakeConでプレイしました。もうすっかり気に入ってしまい、再び戻って2度目のプレイをしてしまいました。移動とリソース管理へのこだわりが、さらに強くなっているのが伝わってきました。この2つこそが、名作ゲームをいつまでも飽きずに楽しめるようにしてくれる要素ですよね。この続きがどんな風になるのか、とても楽しみです。

2つ目は、サウンドトラックです。Mick Gordonの作曲した『DOOM (2016)』のサウンドトラックは、おそらくゲーム史上最高の出来です。だから、また彼の手による同じスタイルの新曲が聞けることを知って、本当にうれしいです!(メタル風の金切り声のコーラスも? もちろんです!)

「Eviternity」の制作についてもっと知りたい方は、で引き続きDragonflyによる制作秘話をどうぞお楽しみください! 自分でもMODを作ってみたくなりましたか? あなたもを読んで、MOD制作を始めましょう!

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